「オリオンの手紙」

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北の町からの手紙.
「一番好きな星座は, やっぱりオリオンです.
いつでも見つけるたび, 胸の中で『おっ』と言ってしまいます.
オリオンを一番初めに教えてくれたのは, 高校の時の, ちょっと好きな男の子でした.
好きな子に教えてもらって良かったなぁ, と見るたび思います.
オリオンの写真もたくさん撮りました. 浮かびあがってくる星雲は, 手品のようにきれいです.
でも やっぱり私は, すごくすごく寒い日に, 少し涙のにじんだ眼で見るオリオンが, 一番好きです.
あそこをそのまま切り取って, ブローチのように, 胸につけて歩きたいなぁ, と いつも思うのです.」